世界一甘い桃が直売で買える古山果樹園。儲かる桃農家になるには。
特徴のある経営をする農園を紹介するメディア「農園百貨」編集部です。
今回は、ギネスワールドレコードより糖度の高い桃を生産する、福島の古山果樹園をご紹介します。
福島の古山果樹園とは
古山果樹園は、福島県の中央に位置する果樹園です。小規模家族経営を行い、栽培はもちろん、収穫から出荷までのすべてを一貫して家族で行われています。
日照時間が長くフルーツ栽培に適した土地
福島県福島市は、全国的にも日照時間の長い土地です。山々に囲まれた広い土地で太陽の光を受けることで、甘みがあるフルーツが育ちやすい土地柄です。
全国でも有数の果物の産地で、初夏にはサクランボ、真夏はモモ、秋にはナシやブドウ、冬あリンゴが収穫されています。
その種類の多さと品質の高さは、「くだものの宝石箱ふくしま市」ともいえます。福島市の西部には、「フルーツライン」「ピーチライン」などの愛称で親しまれているフルーツロードが広がっており、観光果樹園やくだものの直売店が軒をつらねています。
ステビア農法でフルーツ栽培
古山果樹園では、ステビア農法をとりいれています。ステビアとは、バラグアイをはじめとする南アメリカ原産のキク科ステビア属の多年草です。
ステビア農法は、このステビアのエキスを土にまき、野菜や果物作りに利用した農業のことです。ステビアのもつ抗酸化性や抗病性のある成分が、植物の免疫機能を改善し、本来もっている植物の病害虫への抵抗力を向上させる働きがあります。
具体的には、つぎのようなメリットがあります。
①土壌の有効微生物の増加による土壌改良作用
②農作物の日持ち向上作用
③作物の成長促進作用
④収穫期間の延長による収穫向上作用
⑤栄養素の向上作用
⑥残留農薬及び硝酸態窒素が低減作用
つまり、農薬散布を最小限におさえつつ、害虫による病気に強くなり、日持ちがよくなる農法といえます。
小規模農園だからこそできる農法
古山果樹園では、小規模農園の強みを活かして、ひと玉ひと玉とむきあい、出荷する果実のすべてに自分自身の手で触れています。1~3月には、230本の桃の樹を剪定(せんてい)します。(剪定とは、樹の枝を切ったりして形を整えること。)
さらに、4月には桃のつぼみの数を半分以下にまで摘み取り、樹1本につき約1500の花を残す作業。5月には手作業で、花粉を交配し、実がなるのを待ちます。最終的には1本500個のより良い果実を1つずつ眼と手で選択して収穫していきます。
果樹が育つまでには最低5年はかかりますが、忍耐をもってひとつひとつ丁寧に育てられます。
また、古山果樹園の桃は、すべて樹上で完熟させています。230本ほどのすべての樹の特徴をすべて把握して頭にはいっています。
樹上完熟は、熱しすぎや、虫や風で傷がついてしまうリスクがあります。小規模農園だからこそ、細かい管理ができておいしい桃がつくれています。
ギネスワールドレコードを超える桃
ギネス記録を超える糖度をつけたのは、古山果樹園の「あかつきネオ」です。通常の桃は糖度が11~14度ぐらい。ワールドレコードでも22度です。なんと「あかつきネオ」は32度を記録しています。10年以上前から土地改良に取組、宮城県の自然農業研究会から頼まれた土壌の試験的な試みが功を奏した模様。
View this post on Instagram
現在も複数のあまい桃を栽培しています。
暁星
小玉で甘く、少し硬めの食感
あかつき
中玉で甘く、食味がよいのが特徴
川中島白桃
大玉で甘く、食味がよく、日持ちします。
桃ジュースにすると、繊維質で、とろみのある濃厚なジュースに。
黄貴妃
桃とマンゴーをかけ合わせたような味の黄色い桃。南国のフルーツのような濃厚な味。
桃の価格表
こちらが、古山果樹園で育てている、桃の2018年の価格表です。ギネス以上の「あかつきネオ」で2kg¥2,000、編集部が気になっている桃とマンゴーをあわせたような「黄貴妃」は2kg¥2,500です。
さまざまな味を試したい方には、食べくらべセットもご購入可能です。
パティシエとのコラボでスイーツ展開
古山果樹園では、この糖度の高い桃をパティシエとコラボレーションをして、スイーツをつくっています。
ピーチメルバ
早稲田に本店のある記念日・ウエディングケーキで有名な株式会社アニバーサーリーとコラボレーションしてつくっています。
桃ムースにラズベリーソースとつるんとしたのどごしの桃ゼリーを合わせた一品。
購入方法・ネットで直売も可能
古山果樹園では、自社でオンラインストアをもち、ネットでの直売もおこなっています。
果実以外にも、古山果樹園の桃だけを使って絞った贅沢な桃ジュース。数量限定の世界初、果肉入りの究極の桃ジュースなども販売しています。
世界一甘い桃に挑戦したい方は、ぜひご覧ください。
古山果樹園
〒960-0102
福島県福島市鎌田字鶴田26
TEL/FAX 024-553-1609
代表 古山浩司